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展覧会selection 2011 壱
小杉放菴と木村荘八

ex-106 selection 2011 壱 小杉放菴と木村荘八

2010年12月18日[土]~2011年2月13日[日]

休館日=毎週月曜日(祝日・振替休日のときは開館し、その翌日を休館)
    年末休館12月27日~12月31日
    年始休館1月4日~6日
開館時間=午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)

 このたび、小杉放菴記念日光美術館では、「selection 2011 壱 小杉放菴と木村荘八」展を開催いたします。小杉放菴の幅広い分野での活躍と、その画業を顕彰することを目的とする小杉放菴記念日光美術館では、開館の当初より、周辺の画家たちの作品収集にも力を入れてまいりました。故郷「東京」の移ろいゆく姿を情感豊かに描き続け、永井荷風の『濹東綺譚』や大佛次郎の『霧笛』などの挿絵の分野でも知られる画家で、小杉放菴より12歳年下の木村荘八も、その対象となるうちの一人です。

 当館では、1998(平成10)年に社団法人春陽会より、木村荘八の晩年の代表作『東京繁昌記』挿絵原画を中心とする多くの資料類の寄贈を受け、これまで、整理と分類を進めてきました。その結果、これらの資料なかには、木村荘八が岸田劉生らと共に活動していた草土社時代のデッサンをはじめ、里見弴の「風炎」(1948年)や佐藤春夫の『風流永露集』(1949年)の挿絵原画、そして、1920(大正9)年に中国旅行をした際のスケッチブックなどが、多数ふくまれていることが明らかとなりました。

 “「東京」という「古都」は、いくらぶっこわれても、矢張り、ヘンな「昔」の「夢」の、尽きないところである愉しい故郷である。”
 木村荘八は『東京繁昌記』のなかで、自らが生まれ育った「東京」について、このように述べています。

 彼にとって、関東大震災と空襲で壊滅的な被害を二度も受けながら、それでも復興を成しとげ、多くの人々が集い、生き、変わり続けていく「東京」は、紛れもなく愛すべき故郷であり、木村荘八という人物は、生涯にわたってその東京への思いを描き続けた画家だったといえるでしょう。そして、荘八の東京への思いが強まるきっかけが、1920年の中国旅行でした。この旅行で永く東京を離れたことによって、初めて“実感的に「故郷」と東京を思った”と、後年、自ら語っているのです。

 今回の展覧会では、木村荘八の、この中国旅行のスケッチブックをはじめ、油彩画や、未公開のデッサン、挿絵の原画、その他の資料を所蔵品のなかから厳選して展示し、深い交友を結んだ小杉放菴の作品と併せて御紹介いたします。

詳細情報
会場 小杉放菴記念日光美術館 展示室
主催 財団法人 小杉放菴記念日光美術館/日光市/日光市教育委員会
料金 入館料=一般700(630)円、大高生500(450)円、中学生以下は無料
※( )内は20名以上の団体割引料金
※2011年1月1日[土]~3日[月]は特別無料開館
広報 「selection 2011 壱 小杉放菴と木村荘八」展出品目録.pdf
お問い合わせ 小杉放菴記念日光美術館
〒321-1431 日光市山内2388-3
telephone:0288-50-1200